令和3年7月の高石市臨時会では、重要な議案が審議された。特に注意を引いたのが、高石市手数料条例の改正に関する議案である。この条例改正は、個人番号カードの再交付手数料の取り扱いを変更するもので、新たに地方公共団体情報システム機構が手数料を徴収することに伴うものである。
市長の阪口伸六氏は、この改正により市民サービスが向上すると強調。しかし、議員からは手数料の徴収主体が変更されることに対して質疑が上がり、特に公共サービスを受ける市民への影響が懸念された。山敷恵議員は、改正による影響として、無料化を望む声がある中で、なぜ手数料が発生するのか明確な説明が必要との意見があった。
また、専決処分としての令和3年度高石市一般会計の補正予算も報告され、新型コロナウイルスの影響を受けた生活困窮者支援金制度が新設されることが決定した。この支援金は一時的なものであり、国庫から支出される見込みのある金額が示された。政党間でもこの支援量を巡る意見は分かれ、今後の支給状況などへの疑念もつきまとう。
最後に、議案第3号として老人福祉センター移転工事の契約締結が報告された。議会運営委員会では本契約が可決され、高石市における福祉施策のさらなる充実が図られることとなった。議会では、建設の必要性や効率性についても質問が上がり、市長は「これからも高石市の福祉の拠点として機能し、多くの市民に利用してほしい」と述べた。
新型コロナウイルスの影響で生活が不安定な中、多くの市民がこの施策を心待ちにしている。一方で、それに対する質疑応答も含めて改善が求められていることが明らかになり、今後の市議会の活動が注目されるところである。