令和4年3月18日に開催された和泉市議会第1回定例会では、主要な課題として教育委員会委員の任命や、新年度の予算が審議された。特に注目されたのは、教育改革と人事制度改革に関する議論である。
市政運営方針の中で、辻宏康市長は「教育改革」を強調し、教育委員会の新メンバーとして中西正人氏の任命を提案した。中西氏は大阪府人事室長などの経歴がある教育の専門家であり、教育行政の充実が期待される。市長は、"中西氏は優れた人格と識見を持つ方で、教育改革において重要な役割を果たすだろう"と述べた。
しかし、友田博文議員からは、《中西氏は多忙な学長であり、教育委員会の会議に出席できるのか疑問がある》との質疑が投げかけられた。これに対し、市長は「調整を行い、中西氏の出席が可能になるように配慮する」と応じた。
また、令和4年度の市一般会計予算は722億円と定められ、社会福祉や教育予算が特に拡充される見通しである。特に、保育サービスの充実に向けた取り組みとして、保育士の就労支援補助制度の創設が発表された。
さらに、新型コロナウイルス対策では、ワクチン接種が進む中、5歳から11歳の子どもへの接種にもしっかりと取り組む方針が示された。市長は、「ワクチン接種の情報提供を行い、市民に正しい情報を届ける」との意向を明らかにした。
一方、財政面についての質問もあり、辻市長は財政の健全化を強調し、公共施設等の整備計画、特に老朽化した施設の改善にも取り組んでいく考えを示した。具体的には、「公共施設等総合管理計画」を見直し、効率的な管理運営を進めるとのことだ。
対して、教育関連の質疑では、リーディングスキルテストが導入されるとの発表があった。このシステムは定期的なスキル評価を行うもので、児童・生徒の学力向上につなげる取り組みとして期待されている。