令和2年の和泉市議会第2回定例会が、6月30日に開始された。
議題には多くの重要な事項が取り上げられたが、特に議員定数削減に関する提案についての議論が印象的であった。議案第11号として提出されたこの議案は、議員定数を24名から21名に削減するもの。
提案者である松本利裕議員は、「人口減少を背景に、当市において議会の効率性を向上させるためには議員数を削減すべき」と述べた。これに対し、早乙女実議員は、議員定数削減は必要ではないとの意見を示し、全国の市議会議員数は24名程度が平均であることを根拠に挙げた。さらに、早乙女議員は、新型コロナウイルスの影響を考慮すれば、今後議論を続ける余地が必要であるとも指摘。
また、小林昌子議員は、議員定数削減案が急速に提出された背景には、議会改革検討会議でのじっくりとした議論が不足しているとの懸念を表明した。この点で、市民との対話を重視すべきと強調した。一方で、松田義人議員も同様の懸念を示し、議員削減には行政への監視機能が低下するリスクがあることを指摘した。
議会運営では、議案の可決がなされない中で進める権利があることを主張する者もいたが、法的手続きや市民に向けた説明責任という観点からも、この一方的な進行に対する批判が多くなった。
最終的に、この議案は議会の反対を受け否決され、議会改革へ向けた議論が一層求められる中、議員各々の責任が問われる結果となった。