令和2年3月に開催された第1回与那原町議会定例会では、さまざまな議案や陳情が審議された。特に、令和2年度与那原町一般会計予算案が原案可決された。予算の概要は、歳入歳出それぞれ75,582千円の増額が盛り込まれ、補正後の総額は9,089,198千円に達した。これは、町の財政健全化を追求するものであり、各関連課の協力が求められている。
また、一般質問では、松長康二議員が町の道路計画や新庁舎建設に伴う交通状況について言及し、特に現行の交通網の構造や将来的な展望を示すことなく進められてきた計画に疑問を投げかけた。その一方で、与那原町の福祉施策としてのこども医療費助成制度の改善を求める声も多く、これに先駆けた意見書が可決された。
「本土と沖縄の医療格差の是正を求める意見書」に関する陳情についても討議された。これは、沖縄県特有の経済状況を背景に、医療制度がいかに機能しているかを考察するものであり、特に子ども医療費助成制度の充実が鍵とされている。社会全般の健康を支えるためには、県の医療制度を見直し、地域格差の是正に努める必要があるとの提案がなされた。
最後に、与那原町の防災意識向上にも触れられた。防災マップの作成と配布が行われ、今後の避難経路を示すものである。課長からは、今後このマップは更新していく意向が示された。特に、町民が安全に避難できるように、地元の歴史や地形を考慮に入れた効果的な施策が期待されている。今後の活用について議員間でも議論が交わされ、市民の命を守る活動が強化されることが求められている。