令和2年3月25日、与那原町議会では、第1回定例会の一般質問が行われ、複数の議題について活発な意見が交わされた。中でも、与那原バイパス工事の進捗状況や、南風原バイパス側道部開通に伴う交通量調査についての質問が目立つ。
まず、与那原バイパスについて、まちづくり課長の饒平名幹貴氏は「事業進捗率は平成31年3月時点で約73%」と報告した。暫定供用は令和3年度を予定しており、供用範囲は国道329号の交差点から南風原町のジャスコ手前までとなる見通し。また、工事の具体的な工程については詳細が不明であり、町としても進捗状況を国道事務所と連携しチェックしていく方針を示した。
次に、南風原バイパス開通後の交通量について、村井浩代議員が質問を行った。与那原交差点の交通量は、開通前後での大きな変化はなかった。この点についても、饒平名課長は具体的な数値を挙げた。「開通前の交通量は与那原署前で12時間あたり3万765台、与那原小学校側で1万8,553台で、開通後はそれぞれ3万665台、1万8,371台」としており、安定した交通状況を示している。
また、行政区加入率の低下が問題視された。総務課長の上原謙氏は、平成29年から31年の加入率が52.6%から47.4%に下落したことを報告し、その要因として新しい世帯の増加に伴う加入の鈍化が挙げられた。行政区の機能を果たす重要性に触れ、加入促進のための取り組みを進める必要があると述べられた。
トヨタモビリティ活用基金の取り組みについても言及があり、政策調整監の前城充氏は「町民の意見を聞きながら社会実験を行い、持続可能な社会づくりを進める」とし、地域におけるエネルギーの自給自足の取り組みが期待されている。社会実験の具体的な計画は、来週に明らかになる見通しで、町の未来への大きな一歩となることが望まれている。
与那原町議会では、各議員が町民の声を拾い、行政に反映させる役割を担い、より良い地域づくりへの議論が続いていく。