令和3年12月9日の与那原町議会定例会において、令和4年度の予算編成や町内の主要プロジェクトについての議論が行われた。
議長の喜屋武一彦氏の開会宣言で始まった会議では、令和4年度の予算編成方針に関する意見が多く出された。町長の照屋勉氏は、現状の厳しい財政状況を踏まえ、シーリングの必要性や新たな収入源の確保について言及した。特に一括交付金の行方が予算編成のカギとなると説明した。
また、各課長からの報告では、過去の支出がどのように町の発展に寄与しているかが強調された。財政課の仲里武徳課長は、必要事業の見極めと予算要求の調整が重要であることを述べた。特に今後の補助金や基金に関する不確実性について注意を促す発言があり、町民への影響を最小限に抑える努力をする意向を表明した。
大型MICE施設については、沖縄県から年内に基本計画を公表する意向が示された。企画政策課の山城司課長は、地域のニーズを考慮し、新たな町づくりに寄与するような形での発表を期待していると言った。これに対し、識名盛紀議員からは、町民の理解を得るためにも早期の情報提供が求められた。
商店街の活性化についても議論が交わされた。観光商工課長の比嘉義明氏は、空き店舗問題に対処するためには、空き店舗の所有者と新たに商業活動を希望する者とのマッチングが必要であると述べた。議員たちは、地域経済の活性化に向けた具体的な施策を提言した。
子どもの貧困対策についても重要性が再確認された。子育て支援課の伊集京美課長は、県の基金の継続を求める姿勢を述べ、今後の就学援助の充実を図りたい旨を伝えた。
議会では、町全体にわたる経済と福祉の調和を図った施策の必要性が強調され、全ての住宅地や商業地での活性化策が重要視される中、各課長が連携して進めることが求められた。