令和3年10月7日、読谷村議会臨時会が開かれ、米陸軍トリイ通信施設での米軍ヘリによる吊り下げ訓練に対する抗議決議と意見書が可決された。これにより、村議会は米軍の訓練に対して厳重な抗議を行い、その影響を受ける地域住民の生活を守る意思を示した。
この臨時会においては、まず会議録署名議員の指名が行われた後、会期が本日1日間に決定された。議長の伊波篤氏は、議案に関する質疑に入る前に、本会議で取り上げられる主要な議案を説明した。
議題に上がった決議第8号では、米陸軍トリイ通信施設での吊り下げ訓練が問題視された。基地関係調査特別委員の伊佐眞武氏は、同施設での訓練が地域住民の安全を脅かしていると述べた。特に報告によると、米軍は9月30日に同施設での訓練中に工事用車両を吊り下げ、村の上空を飛行したことが確認されており、再発防止について強い抗議の意を示した。
また、意見書第12号においても同様の問題提起がなされ、村議会は米軍に対し訓練の中止や基地の整理・縮小、日米地位協定の見直しを強く要請する内容が盛り込まれた。この意見書は、沖縄の基地負担軽減が求められている背景を踏まえ、住民の安全と安心のための対応を訴えるものである。
質疑応答を経て、いずれの議案も異議なく可決された。議長の伊波篤氏は、従来より繰り返される問題に対し、今後も議会が一体となって抗議活動を続けていく必要性を強調した。最終的に、臨時会は予定通り進行し、午後1時41分に閉会した。村議会は今後も地域住民の声を反映し、米軍に対して厳しい姿勢を保つことを決意している。