令和3年3月9日に行われた第2回久米島町議会定例会で、複数の議員が重要な課題について質疑を行った。
新たに設立された兼城港ターミナルの工事の進捗状況に関して、町長は令和3年3月31日の完了を見込んでいると回答し、令和3年5月に供用を開始する予定であると述べた。また、店舗の使用方法や家賃についての具体的なルールを定める条例も審議され、この件については旧ターミナルの解体工事が令和3年度中に行われる計画もある。
一方、製糖に関しては、久米島製糖の圧搾機の不具合により、サトウキビの収穫が遅れていることが報告された。町としては、農家への支援策を検討しており、サトウキビ振興協議会を通じて県に対しての要望を行ったが、全体的な損害額は算出が難しいとのこと。サトウキビ農家にとって、この遅れは大きな影響を及ぼす可能性があり、今後のフォローが重要となる。
また、シルバー人材センターの設置についても議論が交わされた。町長は行政が主体でなく、NPO法人や民間ディレクターがその役割を担うことを強調し、高齢者の雇用機会を増やす取り組みが求められると述べた。現在の67%の国民年金受給者と33%の厚生年金受給者の人口比からも、町内高齢者の経済的支援の重要性が浮かび上がった。
議会では、これらの課題について町長や担当者が具体的な対策や今後の計画を明らかにしつつ、協働によるまちづくりの推進が語られた。特に、コロナ禍における経済回復策や、地域資源を活用した新たな雇用創出が求められる中、行政がどのように町民と連携し、施策を実行していくかが今後の焦点とされている。