令和5年9月21日に行われた久米島町議会では、複数の重要な議題が議論された。
中でも、一般質問において、鳥島射爆撃場についての話題が特に注目を集めた。宇江原総清議員は、その概要とともに、町民の避難方法や核シェルターの必要性について質問を投げかけた。「台湾有事に備えて、核シェルター建設の国への要請は」との発言を受け、桃原秀雄町長は「町民の避難経路について策定を行う予定」だと述べた。
次に、バーデハウスの活用に関する質疑もあり、宇江原議員は海洋深層水研究に関する提案を示した。町長は、大学の研究機関からの提案について「実現可能性を見極める」とし、前向きな姿勢を見せた。
また、銭田川の自然再生について、宇江原議員が言及。川のコンクリート化が地域の生態系に与える影響について課題提起した。桃原町長は「できる限り自然工法を採用する方向で努める」と応じた。
真泊の避難道路に関して、住民の意見を尊重しつつ、改善を進める意向が伝えられた。宇江原議員は、説明会での町の対応を批判し、町長の見解を求めたが、町長は「最善のルートを設定していく」との言葉を返した。
さらに、農業委員会の委員任命、歳入・歳出決算認定に関する議題も立て続けに審査された。久米島町の予算や施策に関する質疑においては、歳入の減少や自主財源の確保の重要性が浮き彫りになった。各年度の決算において、特に地方交付税や国庫支出金の減少が町の財政に大きな影響を与えていることを指摘した議員もいた。
議会は、地域の受け入れ体制、町政運営の見通しについて積極的な意見交換を行ったが、財政厳しい状況にまた、課題が多く存在することが確認された。