久米島町の六月議会では、町民の健康や生活に直接影響を与える重要な議題が多く議論された。特に、久米島製糖の現状や歯科医療の体制については、町民からの強い関心が寄せられている。
議題の一つに久米島製糖があり、町内のサトウキビ農家に対する負担も懸念されている。喜久里猛議員は、今期の製糖終了が遅れたことによる農家への経済的影響を指摘し、必要なサポートを求めた。これに対し、大田治雄町長は、農家の補助金制度を整備し、支援を強化する方針を表明した。具体的には、春植え種苗購入補助として町が30%を補助するなど、現状の改善に向けた取り組みを進めている。これにより、農家が必要なサポートを受けることができることが期待される。
加えて、歯科診療体制についても多くの声が上がった。新垣幸子議員の調査によれば、町民の期待する歯科診療所の早期開設が求められている。特に、アンケート結果からは、町内に歯科医師が不足し、他地域への通院が経済的負担となっている実態が明らかにされた。福祉課の上原あゆみ福祉課長は、町としては歯科医師の募集を強化し、当面の医療体制の整備に努める意向を示した。今後のスケジュールを考慮しつつ、地域医療の充実を目指す方針が必要とされている。
また、コロナのワクチン接種状況についても議論が交わされた。上原課長は高齢者を対象に75%の接種率を達成していると報告し、一般向けの接種も計画的に進めていくことを強調した。この接種プログラムの進行状況は、地域の健康維持に寄与するものであり、町民の安心を必要とする取り組みである。
今後、歯科診療所やワクチン接種体制の改善が進むことによって、久米島町民の健康が保たれ、地域の生活向上につながることに期待が寄せられる。