令和5年12月18日、久米島町議会第11回定例会が開催され、さまざまな議題が取り上げられた。
無電柱化推進については、議員からの強い要望を受け、町長が取り組みを進める意向を示した。台風による長時間の停電や通信障害の影響を受け、無電柱化計画の重要性が高まっていると説明した。特に、沖縄県が無電柱化促進のための補助金を設けていることから、町としても積極的に計画を策定し、事業を進める考えを述べた。具体的な推進計画については、まだ策定されていないが、今後の議論を待ち望む声があった。
町民の所在確認という問題に関しては、現在、個々の高齢者や障害者の状況を把握するために関係機関との協議をしていることが報告された。特にオーハ島の住民の人数や入居状況について確認が必要であるとの指摘があり、行政としても対応を強化する必要があると認識しているとのことであった。区長がいない状況についても触れ、平時からの安否確認体制の強化が求められている。
松くい虫の被害についても議論され、町長は、被害拡大の重要性を認識しており、行政と地域が一体となった取り組みが不可欠であると強調した。特に、町民が主体的に関与し、自発的な防除活動を支援するために、今後、ドローンの導入や地域住民参加型の取り組みを検討する旨が語られた。現況を把握し、行政としても早急な対応が必要であるとの意見が多く出ていた。
次に、農業関連の問題についても言及され、特に子牛の価格低迷が農家に深刻な影響を及ぼしていることが報告された。生産費を下回る価格設定が続く中、若い農家の流出が懸念されており、支援策の充実が求められている。町長は国や県との連携を強化し、企業と農家のサポートに取り組んでいく方針を示した。
また、久米島町文化祭や街路灯設置についての意見も交換され、地域の活性化に向けたさまざまな施策が提案された。特に、地域の文化や伝統を継承するための主体的な取り組みが強調され、地域の盛り上がりへ向けた期待が寄せられた。
最後に、阿嘉のひげ水の復旧に関する意見もあり、自然環境や文化的な価値を守るための施策を講じていく必要性が確認された。議員からは、自然環境の変化や人為的要因を考慮した調査を行い、解決策を見つける重要性が指摘された。議長は、これらの意見を踏まえて、今後の施策に反映させる考えを示した。