令和5年3月7日に開催された久米島町議会定例会では、電力料金の値上げや松くい虫対策、観光振興についての重要な議題が取り上げられた。
特に電力料金の値上げについては、沖縄県と市町村首長による協力が行われ、国へ支援要請が提出されている。その結果として、経済産業省が様々な調査や聞き取りを行っており、今後の対応が注目される。桃原秀雄町長は、「国の対応を注視し、少しでも町民の負担を軽減するために万全を期したい」と強調した。
松くい虫の問題については、環境保全課の吉永安史課長が現状を報告。150本の伐倒と111本の薬剤注入が実施されたが、今後は各地域の区長と連携し、重要な松を守るための対策を強化する考えが示された。また、各字に薬剤を提供し、地域の協力を仰ぐことが重要であるとの認識が共有された。
一方、観光振興に関しては、町内への観光客数が、令和元年度の10万700人から令和3年度には5万4千人にまで激減している状況が指摘され、玉城議長は、「観光地のブランディング事業を強化し、さらなる誘客を目指す」との意向を堅持した。特に、高付加価値の観光プログラムを策定していく考えが示されており、地域資源を活用した戦略が求められている。
また、教育の観点からも伝統行事や体験学習の重要性が強調され、久米島の伝統文化に対する理解を深める施策が必要であるとされた。
さらに、職員の意識改革については、町長から職務に対する意識向上の指導が行われていることが報告されたが、具体的な成果を上げるためには、さらなる教育や訓練、地域との連携が重要であるとの意見が相次いだ。町全体での連携と協力が、地域活性化に繋がり、未来の久米島へ向けての取り組みに貢献することが期待されている。