令和２年１２月定例会の中で、松本岳史議員は主に新病院建設や市長の任期に関する課題に対して鋭い質問を行った。
まず、新病院建設においては、「昨年の新型コロナウイルス感染症の影響もあり、財政が厳しい状況の中で、なぜこのように多くの大型事業を一度に進めているのか」と問いかけた。市長の黒田晋氏は、長年待たれていた老朽化施設の改善が必要であり、それらの事業をまとめて実施することで効率的な財政活用が図れるとの見解を示した。しかし、議員は市の貯金が減少していることに対し懸念を示し、慎重な財政運営を求めた。
次に、雇用についても注目が集まった。議員は市内の基幹産業である造船業が厳しい経済状況下にあることに触れ、市がどのように市民の雇用を守る施策を考慮しているのかを質問。市長は、雇用創出に向けた取り組みを推進しているとしつつも、さらなる教育機関との連携や職業訓練の重要性も強調した。
また、不登校や産後鬱病対策についても話が及び、地域包括支援の体制が不足していることを指摘。教育長の妹尾均氏は、現在実施されている支援体制についてのご説明を行い、今後もその充実を図るとの方針を述べた。
市民サービスの向上を図る一環として、議員は給食センターの設置についても言及した。玉野市の給食は現在、県の給食会を通じて運営されており、議員はアレルギーに配慮した柔軟な対応が求められると提示し、新たな調達の可能性について提案した。
自殺対策に関しても松本議員は取り上げ、精神的なケアを含む体制の充実が必要と述べた。健康福祉部の小崎隆君は市の取り組みについて説明し、今後の課題を明示した。