令和6年6月定例岡山市議会が6月25日に開かれ、38件の議案が審議された。
中でも、議案第101号の令和6年度岡山市一般会計補正予算が主要な焦点となった。総務委員会の川本 浩一郎議員は、予算の中に含まれる競技スポーツ振興に関する予算が市の財政に与える影響について懸念を表明した。
議会での質疑応答では、特に新アリーナ整備計画に関連する意見が多数寄せられた。議員の宿女 和子氏は、アリーナ整備が市の財政に過度な負担を強いる可能性があると警鐘を鳴らした。「プロスポーツのための施設建設は、税金の投入を要するため、民間資本の支援が必要」という意見が強調され、適切な資金管理が提言された。
一方、花岡 栄太郎議員はアリーナ整備の経済効果や市民の期待を考慮する重要性について言及した。議員は「岡山市においてこのような施設の整備は、市民はもとより経済界からも求められている」と述べ、賛成の見解を示した。経済界からの要望に対し、市が応える形で進めるべきとの姿勢が表明された。
また、補正予算案の中には、新型コロナウイルスのワクチン定期接種に関する事業も含まれた。保健福祉・協働委員会の平元 道隆議員は、高齢者や重症化リスクが高い方への接種を無償で行うことが重要であると指摘し、これに賛同する意見が相次いだ。市は、自己負担の軽減を検討できる余地があると説明した。
このほか、兼ねてからの課題であった「議会の質問時間の確保と市民による撮影・録音の自由化」についても陳情が提出され、民主主義の観点から議員間での活発な議論が必要とされるとともに、透明性の確保が求められた。議会運営委員会での意見交換が続く中、今後もこの要望は重要なテーマとして扱われる見通しである。
この定例会では副市長や固定資産評価員の選任同意についても、それぞれ原案通りの決定がなされた。議会の閉会後には、各委員会での審査結果が市民に報告される予定だ。今後も市民のニーズに応じた効果的な政策運営が期待される。