令和元年第4回玉野市議会定例会が9月12日に開催され、様々な懸案事項について議論が交わされた。
消防署の再編整備については、市長の黒田 晋氏が「市民の生命、身体、財産を守るためにも早急な対策が必要である」と強調した。議論は白熱し、一部議員からは市民への説明責任が果たされていないとの指摘もあった。これに対して、市長は「年内には市民説明会を開催し、丁寧に説明を行いたい」と語った。
市民センターに関する業務廃止の問題も取り上げられた。市民センターの機能強化を公約に掲げる一方で、窓口業務の廃止が進められるという矛盾を市長はどのように受け止めているのか問われると、現行のサービスを継続しつつ、コンビニ交付による効率化を図るとの立場を表明した。
さらに、競輪場の整備についても話題となり、包括委託が提案された。産業振興部長の山下 浩二氏は「透明性や競争性は高く保たれる計画である」と自信を見せたが、議員からは市場の競争が激化する中、今後の収益の見通しに疑問符がつくとの声が上がった。
イノシシ対策の強化も議題に。捕獲計画数を現在の300頭から800頭に引き上げるべきだとの意見が相次いだ。市は捕獲隊の増強活動や新たな対策を進める姿勢にあるが、迅速な対応が求められていることには変わりなく、さらなる取り組みが期待されている。
ごみの有料化問題も取り上げられ、家庭ごみの有料化は市民から反発が強いものの、一定の賛同意見もあるという。しかし、これまでの施策において市民の協力が欠かせないことを認識し、今後も啓発活動に努めていく考えを示した。
最後に、市民病院の建設問題が浮上。病院事業管理局長の服部 克巳氏は、地域医療を守るため玉野三井病院との連携を進めていると述べ、医師派遣に向けた今後の取り組みについても言及した。黒田市長は「医師確保に向けてさらに協力を求めていく」との姿勢を示し、地域医療の充実に全力を尽くす意向を固めた。
各議題において、現状の問題点だけでなく、今後の施策や方向性についての意見が交わされ、市政の行く先について考えさせられる一日となった。今後の取り組みに注目が集まる。