令和6年6月18日、玉野市議会は第3回定例会を開催し、様々な議題に対する一般質問が行われた。特に注目されたのは、教育環境の整備やヤングケアラーへの支援、スポーツ少年団の活動状況に関する質疑であった。これらの議題は、本市の未来を左右する重要なテーマである。
初めに、玉野市における教育環境の整備について、森本宏子議員は一般質問を行い、学校図書館の図書整備やデジタル採点システムの現状について質疑をした。教育長の多田一也氏は、学校図書司書が全ての小・中学校に配置されていることを強調したが、今後の予算の確保については継続的な努力が必要であると述べた。また、デジタル採点システムに関する取り組みも進んでいるが、全ての学校への導入には課題が残ると指摘した。
続いて、ヤングケアラー支援についても言及され、これは重要な社会問題として取り上げられた。市長の柴田義朗氏は、昨年度から始めた実態調査の結果を共有し、必要な支援に繋げるための取り組みをさらに強化することを誓った。地域における子育て支援の精神を重視し、学校と市の連携を強調した。
また、玉野市のスポーツ少年団では、団体数や参加人数が減少傾向にあり、その原因として少子化や環境の変化が挙げられた。教育次長の小崎隆氏は、スポーツ団体の登録基準を改めて周知し、必要な支援を行うことで、競技人口の確保に努める意向を示した。特に個人競技においては、団体の人数が不足しても登録を可能にする方針も検討されている。
また、玉野まつりに関しても議論が交わされ、花火大会の実施が見送られたことが残念であるとの意見もあった。市長は、警備体制などの課題について言及し、次年度以降の開催の継続的な協議を約束した。さらに、祭りを支えるための補助金については行財政改革と合わせて慎重に検討しているとし、地域振興のために引き続き努力していく方針を明らかにした。
全体を通じて、議会は教育、スポーツ、地域振興といったテーマに対し強い関心を示し、市はこれらに対する施策の充実を図っていることが印象的であった。市住民との連携を重視し、子どもたちの未来を見据えた施策が求められる中、これからの玉野市の展望が議論された。市民の期待に応えるために、今後も地域のニーズを反映した施策が必要とされることが示された。