令和4年第2回玉野市議会定例会が3月1日、玉野市議場で開催された。議事は市政運営の基本方針や予算、各種施策について市長及び議員からの質問が行われ、活発な意見交換がされた。
特に注目されたのは、令和4年度当初予算案の編成についてである。市長の柴田義朗氏は、予算編成の際に国の方針に従い、景気の下支えや経済対策を重視したと述べた。しかし、市の厳しい財政状況から自由に予算を反映することは難しいとし、福祉関係経費へ重点的に予算を配分する方針を明らかにした。
障がい者福祉施策には特に力を入れていく意向を示した柴田市長は、障がい者の自立と社会参加を促進するための取り組みを続ける方針を強調した。市政方針においては、地域全体でサポートする体制の強化が重要だとの考えを述べた。
さらに、子育て支援策についても言及があった。市長は子育て環境を整備するための施策を進め、若い世代が魅力を感じるような市づくりを目指している。具体的には、結婚新生活支援事業を新たに導入し、住宅取得や引っ越し費用に対する補助を行うことで、市内での定住を促進したいと考えているとのことだ。
新病院の建設計画についても計画が進んでいるとされ、令和6年の開院を目指すが、各種理由からスケジュールがずれ込む可能性があることが説明された。市民からの理解を得て進める姿勢が強調され、透明性のある情報発信を行うことが求められている。
また、災害廃棄物処理計画の策定にも取り組む方針が示された。これからの大規模災害に備え、迅速かつ適正な廃棄物処理体制を構築するための計画を検討していくとのことだ。市としては、環境問題にも配慮しながら、地域全体で取り組む姿勢を示している。
その他、市民センターや公共施設の再整備についても問われ、その方針や進捗状況についても意見が交わされた。市民会館などの文化施設の必要性が議員から再度提起され、今後の施策への期待が寄せられた。
最後に、新たな観光振興や地域の魅力向上についても強調され、地元の資源を生かした発信の重要性が認識された。まずは、スマートフォンアプリを利用した観光情報の発信や、地域の特産品のPRに力を入れることが合意された。