令和2年2月の定例会が行われ、様々な議題が討議された。
主要な議題の一つは戦没者慰霊碑についてであった。市議会の溝手宣良議員は、全国には743基の戦没者慰霊碑があり、その中には倒壊やひび割れが見られるものも多く、維持管理が重要であると強調した。これに対し、市長の片岡聡一氏は戦没者に対する深い思いを語り、総社市にも21カ所の慰霊碑が存在し、市が管理しているものはわずか2カ所であると発表した。残り19カ所については、地域住民や遺族会による管理が行われ、現状では危険な状態にあるものはないことが確認された。
次に議論されたのは吉備線のLRT化についてである。溝手議員はLRT化の是非について問うた。片岡市長は、LRT化に伴う地域の利便性向上が総社市の未来に寄与するとの見解を示したが、地域の交通政策も重要であり、周辺地域との連携も必要であるとの考えを述べた。
観光施策に関しては、雪舟生誕600年を迎えることに触れ、観光の拠点となる雪舟生誕地公園の設置が計画されていることが報告された。市長は県内の他の城市と連携し、観光での地域の魅力を発信するとし、現在600点以上の雪舟作品が確認されているが、その中から本物を発見することなどを元に、情報を集めながら進めたいと述べた。
また、地域の古墳に関する議論も出た。総社市内には約3,000基の古墳があり、その保存と活用が求められ、特に作山古墳については地方にとって重要な文化財であり、長期的な視点での発掘調査と市民への情報発信が必要だとの意見が多く出ていた。市長もこの意見に同意し、古墳の価値を見直し、観光振興にも役立てる方針を述べた。