令和6年第4回笠岡市議会定例会が6月21日に開催された。
会議において、議案や請願に関する質疑が行われた。
特に財政状況についての発言が際立った。
質疑に立った井木守議員は、笠岡市の財政が厳しいとする市長の見解を問うた。
井木議員は、「市長が替わったからといって笠岡市の財政状況が大きく変わることはない」と指摘した。
それに対し、栗尾典子市長は厳しい財政状況にあると述べた。
市長は、労務単価や物価の上昇、大規模事業の影響が財政を圧迫していると説明した。
「財政調整基金を約4億円取り崩すことになり、残高が約8億円まで減る見込みです」と市長は強調した。
今後も市債の元利償還額の増加が続くため、財政はさらに厳しくなる可能性があるという。
次に、議案第47号の質疑が続き、井木議員は「補正予算の提案説明で、財政状況に触れられていない」と再度問いかけた。
その後、辻田尚史総務部長が市長の発言を補足し、物価高騰が直接的な影響を与えていることを説明した。
さらに、議案第48号と議案第49号についても質疑が行われ、いずれも委員会付託を省略することが決定され、原案通り可決される流れとなった。
請願に関しては、総務文教委員会に付託することが確認された。
また、今後の会期については休会が決定し、各委員会での審査を経て最終日の準備が進められることとなった。
全体として、議会は市長の厳しい財政状況の認識を踏まえつつ、議案の審査を遂行した。
市民の生活に影響を与えないためにも、財政健全化に向けた取り組みが求められている。