令和6年第4回笠岡市議会定例会が6月17日に開かれ、創政みらいの天野喜一郎議員が市長の所信表明に対する質問を行った。議会では新市長のもとで進める政策や市民の生活に根ざした施策が注目されている。
天野氏は、新市長に期待を寄せ、特に市の運営における新たなビジョンを全面的なサポートをもって実現する必要性を強調した。
所信表明における「暮らしをささえる」「まちを整える」「子どもをまもる」の3つの柱については、財源の確保とその具体的な計画が求められる。具体的には公共交通の見直しや臭気対策の強化、教育分野での支援拡充について言及された。
市長栗尾典子氏は、公共交通については民間事業者との意見交換を進める方針を示し、その上でドア・ツー・ドア方式や乗合タクシーの導入を検討すると述べた。また、臭気対策については、ペットボトルなどの廃棄物の消費再利用など、地域の資源を活用した施策を考慮する姿勢を見せた。
さらに、放課後児童クラブや学校給食の無償化についても段階的に進める意思を示した。顕著だったのは、放課後学習やホリデーチャレンジといった教育施策の推進に向けた具体的な検討が進められている点だ。
また市民病院の産科医確保では、院内助産制度の導入を視野に入れたセミオープンシステムの検討が進行中との答弁があった。市長自身、財政との関連性を強く意識しながらも分娩の受け入れ環境整備を進める意義を力説した。
ハラスメント防止に関わる政策については、職員の職場環境の重要性が強調され、条例の制定状況や相談窓口の設置についても言及された。市民に対する透明性のある運営を行うために、内部からの見直しが行われる新しい風が吹きつつある。
会議は一時の休憩を挟み、讃志会の山本聡議員による質問も続いており、今後の具体的政策実現に向け、議会全体の連携が必要とされている。全員協議による助け合いを通じ、笠岡市が目指すべき未来像の形成を目指し、今後の施策実現に向けた継続的な取り組みが求められそうだ。