令和6年3月1日から開催された里庄町議会第2回定例会では、町長の加藤泰久氏が挨拶を行い、様々な議案が提案された。自然環境の変化に伴う防災対策や教育の充実を図るため、条例の制定や予算案が審議された。
加藤町長は、昨年の降水量が少なかったことを受けて取水制限が行われていたものの、最近の降雨によって貯水量が回復したことに安心感を示し、住民の防災意識の重要性を強調した。
今回の定例会では、条例の制定や改正が7件及び予算関連議案が13件提出された。特に、議案第4号では「里庄町未来を拓くふるさとまちづくり基金条例」の制定が注目されており、これは将来の公共施設等の建設・改修に充てる資金を積み立てるための制度である。総務課長の仁科成彦氏がその概要を説明し、基金原資として一般会計の剰余金や寄付金を活用すると述べた。
介護保険に関する議案第6号では、最新の法律改正に基づく関係条例の整備が提案された。健康福祉課長の妹尾渉氏は、新しい基準に則ったサービスの提供方針が示されたことを解説した。特に、地域における介護サービスの質の向上を狙った内容であり、利用者への支援体制の強化が期待されている。
また、予算案では、令和6年度の一般会計予算について、前年に比べ約12%の増加が見込まれており、特に人件費と福祉事業の充実が大きな要因である。加藤町長は、予算の内訳に関して、児童手当や医療費助成などの積極的な支出を示しながら、住民の生活向上に寄与する予算編成を目指していると述べた。
さらに、里庄町のインフラ整備も焦点となり、町道や水道事業の予算についても詳細な説明が行われた。特に、公共下水道事業の進捗や新ごみ焼却施設の整備についても強調され、快適で安全な生活環境の構築に向けた取り組みが進められている。
最後に行われた請願に関する討議では、「心身障害者医療費助成制度」の改善を求める内容が付託され、今後の議論が注目される。議会は、本日の報告内容を踏まえ、次回3月7日の本会議に向けて質疑と採決が行われる予定である。