令和2年里庄町議会第6回定例会が9月4日に開会した。今回の会議では、情報通信技術を活用した行政手続の効率化や、予算補正案が重要なテーマとして議論される。
加藤泰久町長は挨拶で、コロナ関連予算の迅速な執行を強調し、日常生活の早期回復を願った。また、台風シーズンに入る中で、災害対策の必要性にも言及した。定例会では、条例関連の議案が2件、補正予算が8件上程され、これらは議会の適切な審議を通じて進められることが期待されている。
議案第49号では、情報通信技術を用いた行政手続に関する条例の整備が提案された。赤木功総務課長は、デジタル化の進展に伴い、行政サービスの利便性向上や効率化を図るため、関連する3つの条例の改正が必要であると説明した。具体的には、オンライン化の原則に基づく手続きの見直しが求められる。
議案第50号では、町道の構造基準における自転車通行帯の設置要件の明確化が議題に上がった。仁科成彦農林建設課長は、自転車通行帯を1.5メートル以上の幅員で設置することが新たに規定されるべきだと述べ、自転車利用者の安全確保に寄与する内容とした。
その後、加藤町長からは令和2年度一般会計補正予算について説明があった。歳出の増額の項目として、国庫からの補助金や特例交付金の変動が影響を及ぼすことが示された。特に、社会福祉や教育分野における予算措置が重要視され、子ども・子育て支援策の実施が求められている。
加えて、令和元年度の決算に関する報告も行われ、歳入歳出の状況が詳述された。特に、普通交付税の増加が一定の財政改善をもたらしたとされるが、依然として厳しい財政状況が続くことが懸念されている。別途、健康福祉課長からは国民健康保険の特別会計についても報告され、堅調な推移を示している。
本定例会では、教育委員会委員の任命に関する議案も審議され、三吉俊郎氏の再任案は全議員の賛成を得て承認された。新型コロナウイルスの影響が懸念される中での教育環境の維持、向上が求められる時期にあたる。
最終的に、今会議では、令和元年度の健全化判断比率及び資金不足比率に関する報告も行われ、全体的な資金の健全性が確認された。議長は、これからの質疑に対して審議を通じて、町民にとってより良い政策を進めるよう、さらなる努力を促す考えを示した。