令和2年3月6日、倉敷市議会第2回定例会が開催され、市内の課題に対する多様な議論が展開された。
議題の一つに、交通政策の見直しが挙げられ、若林 昭雄議員が質問を行った。彼は、公共交通の衰退や高齢者の運転免許返納による「交通弱者」の増加について言及。コミュニティタクシーの現状を尋ねたところ、小松 建設局長は「九つの地区で運行され、利用者数は平成30年度で2万4,695人」と答えた。特に西坂地区は自治会が主体となり、利用促進施策を行っていることが評価された。しかし、運転手不足や経費の負担については課題が残るとも述べた。
その後、福祉行政の取り組みについても議論され、伊東 香織市長は、高齢者の移動手段確保のため、地域との協働を強調。地域住民による移動支援や生活支援コーディネーターの活動が重要とされ、積極的に支援する方針を示した。一方で、「高齢者が安心して生活できる環境づくりには、官民連携が不可欠」とも訴えた。
雨水管理総合計画については、浸水対策としてのハード・ソフト対策が提案された。具体的には、過去のデータをもとにした浸水対策の見直しや、市民参加型のソフト対策推進が求められた。小原 環境リサイクル局参与は、「市民一人ひとりが参与しやすい環境を整える」意向を示す一方、実施には地域の理解と協力が不可欠であるとした。
また、議会では「地域集会所」の再建についても焦点が当てられた。復興計画に基づき、新たに七件の申請があり、地域の絆の再構築が必要不可欠との見解が示された。