令和3年第5回倉敷市議会が9月8日に開会し、各議員から多面的な課題提起が行われた。特に、新型コロナウイルス感染症関連の議論が活発で、学校園における換気対策が重要なテーマとなったのは、感染症拡大防止の側面からも不可欠であろう。
松成康昭議員は、学校園での換気状況について質問し、教育長の井上正義氏からは、「各学校に新型コロナウイルス感染症対策に基づく十分な換気指導を行ってきた」との回答があった。特に、CO2モニターの導入を進め、実際の濃度を測定することが推奨されている。感染対策においては、すでに文部科学省の指導に則り高い基準が設けられており、引き続き、教育現場での取り組みを強化する必要がある。
次に、人材育成方針について議論が展開された。松成議員は10年にわたる倉敷市の人材育成基本方針の総括的な進捗を問い、木下修司総務局長は、「市民サービス向上のための職員教育を大変重視している」と説明。今後の方向性として、職員の多様なニーズに応じた研修課題も挙げられ、特に、社会変動に適応した職員の育成が求められている。
さらに、コロナ禍における災害対応も討議された。松成議員は、感染症と自然災害が同時に起こり得る現状を踏まえ、「避難所の感染症対策を徹底する必要がある」と強調。現場での混乱が未然に防がれるよう、避難所開設時における指導方針を再確認する重要性が伺えた。
特に、コロナ感染症による経済影響は深刻で、尾崎勝也議員は、事業者への具体的な支援策を求めており、対策が必要であると主張した。具体的には、売上減少に対する支援金制度を延長するなど、事業継続支援が重要であるとの認識が共有された。
また、道の駅設置構想も浮上し、市は観光振興や地域活性化を視野に入れた事業推進を検討していくことを示し、「地域の多様な機能を持った道の駅の整備が不可欠」との意見が相次いだ。