倉敷市議会の第3回臨時会が令和3年2月25日に開かれ、各議員が市の将来に向けた重要なテーマについて質問を行った。
新風くらしきの平井俊光議員が最初の質問として持続的な流域暮らしのまちづくりに触れた。彼は市民が住み続けたいと思える町を築くための施策の重要性を訴え、「地域への愛着と誇りの醸成」を求めた。
伊東市長は、倉敷市が昨年7月にSDGs未来都市に選ばれたことを受け、持続可能な開発が今後の大きな指針であると述べ、地域資源や文化を生かしたまちづくりを進める意向を示した。また、教育や市民の意識向上を掘り下げる施策を打ち出し、学校給食における地元食材の使用が愛郷心の醸成に寄与すると強調した。
次に、少子化対策に関して平井議員は、結婚支援や教育環境の改善が鍵になるとし、市長は倉敷結婚相談所の活動を通じた支援の必要性を伝えた。さらに、市内の保育環境の整備が求められ、伊東市長は目標数値を上げつつ、特に未決定児童の解消に力を入れることを約束した。
また、健康長寿に向けた介護力の強化も議題に上がり、高齢化社会にどのように対応するかが問われた。伊東市長は、介護サービスの質を維持するための人材確保の重要性を訴えた。加えて、地域包括ケアシステムの構築を進める意義についても説明した。
市民協働については、倉敷市第七次総合計画の策定過程で市民の意見を積極的に取り入れる重要性が指摘され、未来志向の地域問題の解決に向けた協力が求められた。市長は、計画を市民に分かりやすく伝えることが重要であり、広報活動の強化を改めて認識するべきだと応答した。
最後に、産業の活力については、地域内経済循環の促進をテーマに議論がなされた。地元の資源を活かした製品の流通を推進し、「made in 倉敷」の取り組みが地域振興に寄与するとの見解が示された。市長は、新型コロナウイルスによる影響を受けた中小企業への支援策として、補助金や貸付金制度を強化する方針を伝えた。
行財政運営については、伊東市長が市の現状を説明し、経済の減退やCOVID-19の影響を踏まえた健全な財政運営の必要性を述べた。市民にとって透明性ある責任ある運営が求められる中、各部署が協力して取り組む姿勢が期待されている。