令和3年第3回倉敷市議会では、さまざまな課題が議論された。特に焦点となったのは、倉敷市学校施設長寿命化計画(案)や地球温暖化対策についての進展である。
41番の原田 龍五議員は、学校施設の長寿命化についての概要説明を求めた。市が保有する公共施設のほとんどが築後40年を超えている状態であり、今後の施設更新に向けた計画が急務であるとの認識を示した。特に、学校施設の老朽化率が高く、迅速な対応が必要と強調した。
一方、井上 教育長は、適正配置計画についても言及。現在の児童生徒数の推移や、地域の事情を考慮しつつ、教育環境の整備を進めていく考えを示した。また、文部科学省の手引に基づき、今後も集団規模の確保に努める方針を明かした。
次に、新旧の議員が農業政策についても質問し、昨年策定予定の農業振興ビジョンについての概要が求められた。市長の伊東 香織氏は、多様な担い手の確保や地域農業の課題に対し、総合的に対応していく決意を表明した。
さらに、温暖化対策についての発言も多くあり、三村 英世議員は、脱炭素社会の実現に向けた取り組みの必要性を指摘。市長は、企業への排出削減要請や市としての施策の強化を約束した。また、発言の中では、地球温暖化がもたらす影響も多く取り上げられ、具体的な認識と対策が問われた。
また、新政クラブの松成 康昭議員はコロナ禍の経済への影響にも触れ、中小企業への支援策について質問を行った。市は、コロナ対策と経済回復の両立を目指した施策を強化する必要があるとした。
議会は国や県との連携強化や多様な企業支援策の実施を通じて、倉敷市が持つ観光資源を活かし、振興を図る考えを示した。市内の公共交通の充実も課題として挙げられ、これに対する取り組みも要望された。