令和元年6月17日、倉敷市議会は倉敷市災害復興に関連する議題を中心に会議を開催した。
この会議では、昨年7月の豪雨災害による影響とその復旧に向けた取り組みについて、複数の議員から活発な意見が交わされた。
初めに、日向 豊議員が梅雨に備えた対策の強化について質問した。市長である伊東 香織氏は、今年度より防災危機管理室の組織体制を強化したと述べた。特に防災推進課と危機管理課の二課体制にし、それぞれの職員を増強したことを強調した。さらに、新たに浸水時の緊急避難場所を市内に設置し、ダムの事前放流の実施についても紹介した。
続いて、鈴木 光明文化産業局参与が、昨年確定したため池の復旧状況を報告した。被災した79カ所のため池の復旧作業が進行中であり、特に浸水リスクが高い地域のため池の調査が重要視されている。また、災害時の水の流れを踏まえ、高梁川流域全体での連携の整備についても言及された。
地域の交通安全に関する議題も取り上げられた。大守 秀行議員が交通事故防止策について質問した。市では交通安全対策として、地域での注意喚起や交差点の安全点検を進めていると報告され、自転車や歩行者に配慮した安全対策が進められる意向が示された。また、待機児童問題としての幼児教育・保育の無償化施策が進行中であることも確認された。
最後に、地域共生社会の推進についても議論がなされた。地元市民の協力を得ながら、障がい者や高齢者、子育て世代を対象とした支援体制を整備する重要性が再確認され、地域福祉計画の見直しが必要であるとの声も挙がった。
このように、倉敷市の会議は地域の防災・福祉政策を再確認する良い機会となった。市としても今後の地方自治体としての役割を果たしつつ、持続可能な地域づくりを進める必要があることが強調された。