令和3年12月9日に行われた倉敷市議会では、令和3年度倉敷市一般会計補正予算(第9号)や公共交通に関する課題について議論が交わされた。
まず、公共交通の維持についての質疑が行われた。三宅誠志議員は、公共交通の衰退を防ぐ観点から、倉敷市における路線バスの現状について具体的な質疑を行った。古谷修司建設局長は、コロナ禍においても運行継続に必要な支援策を実施していると述べた。具体的には、運行継続奨励金の支給や既存バス路線の維持に向けた補助金制度の見直しが行われている。さらに、地域公共交通網形成計画に基づく取り組みも進行中であるため、今後も交通の利便性向上に注力する意向を示した。
また、若者の社会参加と防災意識向上を目指す取り組みとして、校内での防災教育や家具の固定、耐震化に関する啓発が報告された。特に新垣敦子議員は、学校施設におけるバリアフリー化や防災対策について質疑を行った。教育長の井上正義氏は、全校でのトイレ洋式化を行い、段差解消も進めているとのことで、将来的な計画についても継続して推進する意向を示している。
さらに、地域の防災力向上を目指した取り組みも議題に上った。総務局の山路参与は、国に基づく国土強靱化や事前復興計画の策定に向けて、ハード・ソフト面双方での施策を進める重要性を強調した。特に地域の防災力を高めるために、地域住民の意識啓発や防災教育が重要だとし、具体的な行動につなげる努力が求められるとの考えを示した。
この日の議論の中では、議案第156号として倉敷市一般会計補正予算が可決された。この予算では、子育て世帯臨時特別給付金の実施が含まれており、国庫支出金を計上し約45億円の増額が盛り込まれていることから、引き続き地域活性化や住民の生活支援に寄与するものと期待される。
以上のように、市議会では、公共交通の維持、学校のバリアフリー化、防災対策、並びに予算承認が重要なテーマとして取り上げられ、倉敷市の将来への取り組みが議論された。