令和3年3月15日、倉敷市の予算委員会が開催され、各分科会による予算案の審査結果が報告された。
各分科会からは、令和3年度倉敷市の一般会計予算を含む多数の予算案について、慎重な審査と意見が述べられた。
総務分科会の会長である日向 豊氏は、議案第27号、令和3年度倉敷市一般会計予算のうち関連分が異議なく賛成とされる一方、モーターボート競走事業に関する予算には1名が反対したことを報告した。特に、マイナンバーカードに関わる予算に対して、透明性の欠如を指摘し、見直しを要望する意見が出た。
市民文教分科会の会長、大守 秀行氏は、議案第27号の一部に反対意見があったことを伝えるとともに、一般会計補正予算に対しても賛成の意見が多かったと報告した。また、文化産業分科会の会長、北畠 克彦氏も同様に、多くの予算案が異議なく承認されたと述べた。
討論では、日本共産党の田辺 牧美氏が反対意見を表明した。特に、マイナンバーカードの導入に伴う経費や、企業誘致に関わる助成金について厳しく批判した。反対理由として、個人情報保護の懸念や大企業優遇政策を挙げ、このような使用は自治体の独自性を損なうと強調した。
その後の採決では、議案第27号と第30号は賛成多数で可決。この中で、介護保険事業関連の予算に対しては、保険料の引き上げに反対する意見が出たことも注目された。自治体財政がギャンブル事業に依存するのではなく、地元企業や市民に寄り添った政策を求める声が強まっている。
最後に、議案第75号などの補正予算やその他の予算案も一括して採決される運びとなり、いずれも原案通り可決された。予算委員会は想定通り午前10時30分に閉会した。この会議の結果は、今後の倉敷市の財政運営や市民サービスに大きな影響を及ぼすことが予想される。