令和3年第1回笠岡市議会定例会では、さまざまな議題が討議された。 まず、新型コロナウイルス感染症の影響について、森山危機管理部長が述べた。感染者数は自身の発表に基づき、16人と増加は見られなかったが、感染防止対策が浸透しているとの認識を示した。生活相談窓口への問い合わせも増加しており、貸付制度の活用を案内している。また、ワクチン接種に関する相談専用の電話番号も設置された。
次に、移住・定住政策についての質問があった。新型コロナによる地方回帰の流れはあるが、笠岡市での求人倍率は低く、若者の定住を促すにはまず働く場所を増やすことが必要であるとした。様々な情報発信を行い、笠岡の魅力を広めていく努めも必要と強調された。
さらに、タブレット活用やディスレクシアの支援の視点が共有された。特にタブレットは便利な学習ツールとして、児童・生徒の特性に応じた活用が進められるべきであると議論された。その一方で、オーガニック食材や地域の特性を生かした給食が求められる流れがあることも改めて伝えられた。
有害鳥獣対策については、大山盛久議員が取り上げた。捕獲活動が進展している一方で、依然としてイノシシによる被害が続いているとの報告があり、継続した地域住民の協力が重要であるとされた。また、地域住民組織の活動に対するサポートを強化し、くくりわなの利用についても慎重な対応が求められた。
笠岡市の住宅マスタープランの改定においては、老朽化した住宅に住む世帯に向けた住み替えの案内強化が必要視される中、今後の高齢者住宅についても十分な検討が求められた。若者世代向けの住宅確保は、地域の住環境整備にも寄与することが期待されている。
最後に、ゼロカーボンシティーへの取り組みについても質問があった。環境への配慮が強まる中、笠岡市での具体的な対応が今後求められる。市長が語ったように、再生可能エネルギーの普及と環境問題への積極的な対策が今後の重要な課題である。失った環境を取り戻しつつ、未来の世代に向けた持続可能な社会を形成するための施策を市民と協力して進めていく必要がある。
これらの議論を通じて、笠岡市が抱える様々な課題に対して、具体的なビジョンと持続可能な発展に向けた取組の重要性が示された。