令和2年第4回笠岡市議会定例会が6月26日に開催され、重要な議題が審議された。
まず、委員会審査報告においては、総務文教委員会の委員長である大月隆司氏が、議案第68号の負担付き寄附の受領に関して、それを否決すべきとの報告を行った。報告の中で、大月氏は「執行部からの説明が不十分であり、継続審査となった経緯」を強調した。委員会では、寄附を受けることでの地域社会への影響について慎重な審議が求められた。
質疑では、樋之津倫子氏が「公的施設の再編計画においては、寄附を受け入れる理由が十分ではない」とし、寄附について否決するべきでないと述べた。一方で、蔵本隆文氏は「寄附に伴う負担や財政状況から懸念が払拭できず、原案を否決すべき」と賛成の立場を示した。最終的に、採決の結果原案は否決された。
次に、議案第57号令和2年度笠岡市一般会計補正予算が審議された。予算決算委員会の委員長、妹尾博之氏の報告によると、当初予算は骨格予算であり、この補正は「肉づけ予算」として編成され、総額286億8,389万円に達する。特に新型コロナウイルス感染症への対策が強調されており、補正額は10億3,225万円で前年度よりも23.8%増加している。
討論では、樋之津氏が「市民福祉の向上の観点から、企業誘致奨励金の拡大に反対」とし、財政負担を懸念する声があった。これに対し、奥野泰久氏は「医療や災害対策において必要な予算は減らさずに支出すべき」と強く主張し、慎重な意見が相次いだ。結果的に、原案は修正可決されることになった。
最後に、常任委員会及び議会運営委員会の閉会中の継続調査の申し出がなされ、議員から異議は出ずに決定された。議長、藤井義明氏は「議事進行が全て予定通りに進んだことを評価しており、熱心な審議に感謝する」と結びの挨拶を行い、会議は閉会した。