令和5年第8回笠岡市議会定例会が、2023年12月20日に開かれ、様々な議案が審議された。
注目すべきは、予算決算委員会から報告された議案第67号と議案第79号、笠岡市一般会計補正予算(第4号・第5号)である。
予算決算委員会の委員長である大月隆司氏は、議案第67号について、物価高騰対策などを含む内容で、補正額が5億8,047万円となり、総額は267億5,994万円に達すると述べた。
また、議案第79号では、長引く物価高騰が低所得世帯や子育て世帯への影響を考慮し、支援策を編成しており、補正額5億3,543万円の追加により272億9,537万円に達することが報告された。
特に、議会においては、妊産婦応援給付金や電力・ガス・食料品などの価格高騰に対する緊急支援が重要視されている。妊産婦への給付金創設の背景には、地域内唯一の産科医療機関の閉院が影響している。
市の執行部は、妊産婦が安心して出産・子育てができる環境を整える方針を示し、国の補助がなくてもこの事業を継続する意向を強調した。
次に、ハラスメント防止に関する条例の制定が行われた。原田てつよ氏が提出したこの条例は、職員や議員が快適に働ける職場環境を確立することを目的としている。端的に、ハラスメント撲滅に向けた具体的な手続や処理方法が定められ、外部の専門的知識を持つ相談窓口の設置も含まれる。
さらに、議会は笠岡湾干拓事業に関する債権管理についても調査を行った。調査は、債権管理の適正性を確認するもので、市長からの指示についても検討され、迅速な対応が求められた。
全体的に、議会は市民の福祉向上や地域経済の基盤強化に向けた政策提言を重視し、その実現に向けた具体的な行動が求められている。