令和2年第6回笠岡市議会定例会において,市長の小林嘉文氏が新型コロナウイルス感染症対策や救急医療体制強化などに関する財政運営について説明した。
市長は特に,新型コロナウイルスがもたらす影響を重視し,市民の生活を守るための施策を強調した。その中で,今後の財政に与える影響について,交付金の活用や新たな施策の実施によって市民サービスを維持しつつ,厳しい財政環境に対応する必要性を指摘した。
具体的には,コロナ禍の影響で,財政調整基金が減少傾向にあることを明らかにし,今後の税収への影響を考慮したうえでの財政運営が求められると述べた。また,助成金や飲食店支援策の周知を含む,地域経済を支えるための対策を強化していくことも必要だとの見解を示した。
救急艇の導入に関しては,今回新造する救急艇の計画があることを報告。特に,医療体制の維持と効率化の観点から,今後も水道料金や税収の適切な管理を行い,必要な財源を確保していく姿勢を強調した。市長は「自助・共助・公助」の理念を掲げ,地域全体で安全な暮らしを支える体制を整えていくとした。
また,公共施設に関しては,老朽化が進んでいるため,施設の複合化や統廃合を進めていくことが示された。特に,必要な維持管理を行いながら,普及データを用いた適正化を進め,今後の庁舎の在り方についても見直しを図るとしている。
不登校児童・生徒に対する支援についても言及し,学校への復帰を目指すだけではなく,教育支援センターやフリースクールなどを活用した支援を強化していくとしており,今後も市民との協働を進めながら,地域の課題解決に努めていくと締めくくった。