令和5年6月16日に笠岡市議会定例会が開催され、戦没者追悼式を含む複数の議題が討議された。
戦没者追悼式について、小林嘉文市長は、戦後78年を迎え、次世代への戦争の悲惨さや平和の尊さを伝えるために様々な取り組みが進められていると述べた。特に、市内の高校生が参加し、追悼式で千羽鶴を献納することで平和へのメッセージを発信する取り組みが紹介された。
市長は、「次世代を担う子どもたちが平和という価値を学ぶ場として、遺族の方々と共にこれを継続していく」と強調した。また、慰霊碑などの管理についても言及し、文化財としての位置づけと教育への活用を図る考えを示した。
コロナウイルスが5類に移行したことに伴い、箱田昭危機管理部長は、本市の新型コロナウイルス感染症対策本部が廃止されたことを報告。感染者への外出自粛要請はなくなり、発症時は周囲に感染を広げないよう心掛けることが求められている。
医療体制に関しても、岡山県が整備している医療機関が多く設定されていることに言及され、市民が安心して医療を受けられる環境が整えられていることが説明された。
福祉施策や教育についても触れられ、特に県立高等学校の再編問題が議論された。笠岡工業高校が定員を満たさない場合の影響について市長は、「笠岡の地域にとって必要不可欠な存在であり、何としても存続させなければならない」と語り、子どもたちの学びの場所としての重要性を強調した。
このように、笠岡市は平和の尊さを次世代に伝える努力を続け、コロナウイルスに対する柔軟な対応を見せる一方で、高校再編による地域の教育への影響について、地域の意見や要望を込めた施策を進める姿勢を示している。