令和5年第2回笠岡市議会定例会では,議員による一般質問が行われた。
特に目を引いたのは,改革21の藤井義明議員による一連の質問である。藤井議員は,金浦中学校区における施設一体型小中一貫教育校の設置に対し,安全性について深く懸念を示した。新校舎建設地が土砂災害警戒区域にあることから,対策が不十分ではないかとの指摘があった。教育部長の森山一成氏は,「安全対策をしっかりと取る」と述べたが,藤井議員は「単にハード面を整えるだけでは不安の残る回答だ」と強調した。
次に,温水プール建設に関する質問もあった。藤井議員は,健康や子供たちの体力作り,地域づくりに温水プールが有効であるとし,さらなる推進を求めた。市長は,運動公園内で新たにプールを建設し,市民が利用できるよう整備する方針を示した。
さらに,藤井議員は行政協力委員制度についても触れ,その役割や責務を明確にする必要があると主張した。市長は,地方自治の中で十分な機能を果たしてきたとしつつ,今後の制度見直しも考慮すると述べた。
こうした質問を通じて,議会の中で市民の安全や教育,地域振興についてじっくり議論される必要性が明らかとなった。また,議員の発言を通じて,市民に向けた施策の進展状況や今後の方針についての理解を深める重要性も再確認された。議論の中では市長や教育長がそれぞれの分野について意見を述べると同時に,具体的な施策についての説明も求められ,納得できる施策を提示することが求められていることが浮き彫りとなった。
今後,提案された施策について市民の声を受け止め,より良い計画にブラッシュアップしていく必要があろう。市議会での活発な議論を通じて,市民生活の質の向上に寄与する施策が進展していくことが期待される。