令和4年3月9日、笠岡市議会第2回定例会が開かれ、主に高齢者や地域の課題について議論された。
仁科文秀議員(議会議員)は、高齢化が進む笠岡市における65歳以上の人口について言及した。現在、同市の高齢者は約36.5%に達し、特に独り暮らしの高齢者が増加している。その中で、仁科議員は「笠岡市における独り暮らしの現状、本市の支援と対策」について質問。健康福祉部の清水輝一部長は、地区ごとの見守り活動や独り暮らし高齢者への訪問支援、緊急通報装置の設置事業などの取組を説明した。さらに「命のバトン制度」の普及状況やその課題についても触れ、民生委員の強化が不可欠であるとの認識を示した。
仁科議員は続いて、増加する空き家と耕作放棄地についても質問した。空き家率が増加する中、現在改正が進められている「空家等の適切な管理に関する条例」の特徴とそれに伴う支援策を問うと、佐藤博之建設部長が新たに設けられる緊急応急措置の内容について触れ、地域住民の生活環境を保全することが重要であると強調した。さらに、耕作放棄地の問題に関して、地域の多面的機能支払い制度を利用する方策や支援について具体的に答弁が行われた。
最後に、仁科議員は二地域居住に関する質問を投げかけた。山岸雄一政策部長は、二地域居住は新たなライフスタイルとして注目されていることを強調し、笠岡市としても地域活性化に向けた施策を展開しているとの考えを示した。特に、移住相談会への参加や地方公共団体との連携の重要性を強調した。
今回の議会では、地域の新しい問題をテーマに多様な視点から解決策が模索された。今後もこれらの課題解決に向けた取り組みが求められる。