令和3年12月9日に開催された笠岡市議会定例会では、地域防災計画や避難所運営、公共施設の再編成に関する重要な議題が取り上げられた。特に、災害時の職員体制や情報収集手段、ボランティア受入れ体制について詳細な議論が行われた。
議長の藤井義明氏は、去る11月30日、三島紀元前市長が逝去されたことに触れ、黙祷を捧げた後、重要な議事を開始した。
防災訓練の成果として、神島地区での訓練では，避難所の設営や新型コロナウイルス感染症対策が特に強化されたことが報告された。訓練参加者は「有事の際に避難所を自分たちで運営するイメージが湧いた」と述べ、自主防災組織の重要性が再認識されている。
防災計画において、災害時の職員の役割分担に関する詳細が整えられており、警戒体制と非常体制の確立が目指されている。現場での情報収集は、自主防災組織や消防団を通じて行われ、関係機関との連携も強化されていることが明らかになった。特に、災害時にはパトロールによる情報収集が重視されている。
また、ボランティア受入れ体制の整備に向け、社会福祉協議会と連携を強化し、大規模災害時に迅速なボランティア活動が行えるよう準備が進められている。過去の経験を基に、災害時のボランティアセンター設置に関する協定が結ばれ、多様な支援が声援される中、次の災害への備えが進められている。
さらに、公共施設の再編成についても言及があった。現在、笠岡市では空き家対策や公共施設の有効活用が課題とされており、特に高齢者に配慮した施策が必要とされている。空き家バンクの利用状況を鑑みれば、地域の共助や自助が重要な要素となっていることが分かる。
名簿登録票の導入により，避難所運営の一元化が求められ，市の方針としては，防災意識の普及と効果的な防災教育を重視する姿勢が強調された。これにより、住民が助け合うコミュニティの強化を図るとともに，未曾有の災害に備えて事前準備を怠らない姿勢が見受けられた。
最後に、市長の小林嘉文氏は、文化ゾーンを中心に、笠岡市の歴史や地域振興に取り組む考えを示し、地域の特性を生かしたまちづくりの方向性についても言及した。その中で、未来の空間イメージと地域コミュニティが密接に関係していることが強調され、若者や高齢者が共に暮らす笠岡市の実現に向けた基本方針が示された。