令和5年12月8日、井原市議会定例会が開催され、さまざまな議題についての議論が交わされた。特に、学校プールのあり方についての質問が注目を集めた。
17番の宮地俊則氏が、学校プールの維持管理に関する具体的な経費を問うと、教育長の伊藤祐二郎氏が詳細な回答を行った。市内小中学校での水道代は平均的に1校あたり約30万円、薬品代が約8万円、電気代が約15万円に達するという。
宮地氏はこれを受け、「プールの維持管理には約55万円のランニングコストがかかる」と指摘し、その負担の大きさに驚きを表した。さらに、プール槽の塗装修繕の具体例として270万円という費用が示され、老朽化したプールの全面的な建て替えには約2億円の費用がかかることも披露された。この費用の高さに対し、今後どういった方策を考えるのかといった議論が続いた。その中で、「市としてプールを更新するのは非常に難しい」との意見もあった。
市内のプールの状況についても言及され、現在プールを有する小中学校では、老朽化が進んでいることが確認された。市内全体で、修繕や維持管理に関する経費が多額であるため、教育長はプールの共同利用について検討を進める意向を示した。
続いて、歴史資源を活かした観光施策についての質問も行われた。11番の惣台己吉氏は井原市が持つ豊かな歴史資源について、さらに具体的な募集策や施策を求めた。市長の大舌勲氏は、観光施策の一環として北条早雲や那須与一に関する事業に取り組む姿勢を見せた。