令和3年12月8日に行われた井原市議会定例会では、公共の安全に関する問題として通学路の安全対策が議論された。発言をした三宅文雄議員は、年間を通じて発生している通学路での事故について言及し、特に小中学生の安全確保が重要であると強調した。
三宅議員は、事故防止策として5つの具体的な質問を教育長に投げかけ、安全教育の実施状況や通学路の点検について、さらには地域との連携の重要性についても問い質した。教育長は、学校での交通安全教育や防犯教室の実施状況について答弁し、警察や地域住民との連携を進めながら、子供たちの安全を守る努力を強調した。具体的には、保護者や地域の見守り隊が活動しており、子供たちの登下校を見守る体制を築いていることを述べた。
さらに、通学路の構造上の安全対策として、防護柵や交通標識の設置などが行われていることも報告された。しかし、三宅議員は、安全対策の具体的結果が見えにくい点や、行政から最新情報の公表が遅れることを懸念した。今後、通学路での事故を未然に防ぐための地域主体の活動強化や、効果的な広報が求められる。
また、公民館の地域活動への位置づけについても大きな質問がなされた。高齢化が進む中、人口減少とともに公民館利用者が減少している現状は憂慮されている。その結果、自治会活動や地域の結びつきが弱まっていることへの懸念が示された。市長はこの状況を認識し、地域コミュニティの強化に向けて新たな支援体制の構築が必要であると述べた。
最後に、地区自治会と市行政の関係についても議論され、地域の特性に応じた支援や活動の促進が求められている。市としては、地域が抱える課題に対してデータを基に対応し、各自治会の自主的な活動を引き出す仕組みを作る必要がある。また自治会自体の連携強化が地域の活性化につながるとの思いを市長から聞くことができた。
官民が協力して持続可能な地域を作り上げていくためには、今後の活動に対する支援と環境整備の重要性が再確認される会議となった。