令和2年3月5日に開催された国東市議会では、複数の重要な議題が議論された。特に、国東市歴史体験学習館の運用と職員評価制度が焦点となっている。
中でも坂本隆之議員(緑風会)の指摘により、国東市歴史体験学習館(弥生のムラ)の有効活用が議論された。坂本議員は、令和4年度の経常収支比率が100を越す見通しと、他市の財政対策を引き合いに出し、人件費や事務経費削減が避けられないと強調した。また、文化財課の井上浩君は、弥生のムラが地域の教育や文化に貢献するための運営方針について、具体的な改善点を示し、訪問者数の増加策を講じたいと述べた。一方で、坂本議員は学校教育との連携強化を促し、利用状況の改善が必要であると力説した。年度ごとの入館者数予測が厳しいなか、博物館としての魅力を向上させ、社会教育との融合を図ることが重要だ。
さらに、議会で浮上した職員評価の在り方に関しても活発な議論が展開された。森浩昭総務課長は、分限処分と懲戒処分の違いを説明し、適切な職員評価を求めたが、他の議員からの質問も相次ぎ、組織内部の評価基準についてより透明性が求められるとの意見が出た。
また、石川泰也議員が取り上げたごみ減量化の重要性も無視されることはなかった。環境衛生課の猪下俊一君は、新たに実施予定の古布リサイクルや、生ごみのダンボールコンポスト化について触れた。特に、事業系のごみが減量化の大きな課題として挙げられ、事業者への指導強化が求められた。石川議員は、単に3市の広域処理による効果だけでなく、地道な市民の取り組みを重視すべきと述べ、広報活動のさらなる強化を提案した。
最後に、持ち家手当の廃止については、森浩昭総務課長が県内の状況を踏まえつつ、必要性を感じて継続する意向を示した。にもかかわらず、数多くの市町村が廃止に舵を切っている現状に対しては議員から厳しい指摘がなされ、今後の議論が必至であることが強調された。