十日町市議会の一般質問では、川の魚と環境、日本遺産に関する多くの提案が議論された。特に、地元の漁業者によるイワナやヤマメの養殖は、市の食文化に欠かせない存在であり、観光資源としても大きな可能性を秘めている。
議員の山家悠平氏は、地産地消の観点から漁協の魚のPRを市として強化する意義を指摘した。関口芳史市長は、川魚は漁業者の努力により地元での生産と消費が続いていることを評価しつつ、川魚を大地の芸術祭の際に提供する方法やそのための支援について言及した。
また、川魚の生息状況にも関心が寄せられ、漁協の放流事業やカワウによる捕食の影響を検討し、持続可能な管理に努める必要があるとの見解が示された。
一方、十日町市の地域資源としての魚の魅力を最大限に生かすためには、市と漁協、観光事業者の連携が重要であると強調され、具体的なPR活動や釣堀の設置案が提案された。市の観光政策において、地域経済を活性化する一環として、地元食材を生かした観光プログラムの企画が期待される。
日本遺産に関しても議論があり、教育長は地域の文化遺産を活用した新たな観光プランの策定を進める考えを示した。市民の日本遺産活用方法については、地域に密着したイベントやワークショップが重要であると強調され、その実施の必要性が確認された。
全体を通じて、川の環境保護や漁業振興、日本遺産を担う市民の文化理解が新たな経済効果を生み出す源泉となることが期待される。市としても、持続可能な地域振興を図るための施策を展開する構えが見えた。