令和５年９月の十日町市議会定例会では、重要な議案が数多く討論された。特に、令和４年度の一般会計決算や今年度の補正予算に関する議案が注目を集めた。
令和４年度の一般会計決算については、歳入総額534億845万円、歳出総額510億1,351万円で、23億9,494万円の黒字であることが報告された。この決算は前年よりも黒字幅が3億9,000万円増えたことが強調された。議員たちは少子高齢化や人口減少に伴う厳しい財政状況を認識し、地域経済の活性化に向けた施策を促していると述べた。
さらに、議案第130号、令和５年度一般会計補正予算（第６号）が提案され、歳入・歳出それぞれ6,250万円の追加が承認された。この補正予算は市が直営で管理するキナーレ温浴施設の運営経費や災害時備えのための予備費の追加が含まれている。文化観光課長の説明によると、新たな収入源としてキナーレ温浴施設の入館料が期待され、11月に営業再開を予定しているとのことだ。
議員たちは党派を超えて「北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書」や「３０人以下学級実現、義務教育費国庫負担制度堅持に係る意見書」に賛同した。これに関して、村山達也議員は拉致被害者の早期帰国を求める必要性を強調し、滝沢貞親議員は教育の機会均等を保障するために国の取り組みを求める姿勢を示した。
全体的に、議会では市民生活を守るための支援策や教育、経済の振興に関する議論が活発に行われ、出席議員すべてが積極的に審議に参加していた。特に、各議案の可決が示すように、多くの議員が地域の未来に対して前向きな姿勢を持っていることが伺えた。今後の施策実施に対する期待も抱かせる内容となった。