令和元年12月10日、十日町市議会の定例会で、市政に対する一般質問が行われた。
その中で、滝沢繁議員は過疎化が進む現状について述べ、特に公的病院の再編統合の問題を取り上げた。厚生労働省が発表した病院統廃合のリストには、地元の県立松代病院も名を連ねており、また新潟県の公的病院の約53%が対象になっていることから、地域医療に対する懸念を示した。滝沢議員は、「病院の統廃合は地域の医療機関がなくなり、住民が安心して地域に住めなくなる大問題だ」と強調し、市長にその対応を求めた。これに対し、市長の関口芳史氏は、松代病院の役割の重要性を指摘し、「病院の再編は地域の実情を考慮する必要がある」と述べた。
続いて、滝沢議員は雪対策についても質問を展開。雪の想定積雪量による支援策の見直しを求め、特に地域ごとの雪の差異に基づく適切な対策が必要であると主張した。また、援助事業の助成打ち切りが実際に困難な状況にある市民を救えない事例も指摘。市長は状況を踏まえつつ、援助を必要とする世帯への支援がなされるよう求め続ける意向を示した。
午後には、藤巻誠議員が台風19号の影響と市の対応について質問した。市長は地元消防団の活動を評価し、地域における連携の重要性を再確認。また、令和2年度予算編成についても言及し、市民の意見を反映した柔軟な予算編成を目指す方針を述べた。
その後、小野嶋哲雄議員がキャッシュレス決済の普及および消費者還元事業の認知不足について訴え、事業者支援の重要性を強調。市長は、周知の徹底を含む支援を計画する意向を示した。加えて、棚田地域振興法の施行に伴う準備状況や支援策についても確認がなされ、全体的な取り組み姿勢が伺えた。このように、市議会は地域の課題解決や医療提供体制の強化に向け、多岐にわたる議論が展開された。