新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、佐世保市はポストコロナ時代を見据えた政策を模索している。
行政は、今後の観光施策に力を注ぎ、地場産業の活性化や新たな観光地への誘客を目標としている。観光商工部長の井元保雅君は、観光客の動向を分析しながら、近隣エリアからの誘客を強化する必要があると述べた。コロナの影響により、観光産業は大きな打撃を受けているが、観光地を新たな視点で魅力化することが求められている。
また、下水道整備に関しては、水道局の谷本薫治君が市街化区域の整備を基本としていると説明。市街化調整区域の住民に対しても説明が必要であるとし、混乱を避けるために事前の周知が重要であると訴えている。その一方で、下水道整備の進捗率の低下は、人口減少が要因であると指摘した。
動物園の移転検討については、九十九島観光公園への移転が浮上している。企画部門では、施設の老朽化や収益改善を含めた検討を進めており、新たな観光拠点の形成を目指している。市は、移転による新しい体験を提供し、観光資源を増やす計画を描いているが、地域住民の理解も不可欠である。
また、広報・広聴に係る課題として、情報が届きにくい問題や、その解決策についても議論された。市民が必要とする情報を確実に届けるためには、広報内容のデジタル化を進め、より多くの市民の声を聞く仕組みを整えることが必要であるとの意見があった。市政の透明性を高め、市民とのコミュニケーションを強化するため、現行の広報戦略を見直す方向性も示された。
これらの施策は、全市的な活性化と持続可能な成長を目指し、地域の特性を生かしながら進められていく見通しである。市民に寄り添った施策が今後の課題となる。