令和6年3月定例会では、平戸市の今後の施策を決定する重要な議題が多く取り上げられた。本日は、平戸市長の黒田成彦氏が、令和6年度の各般の予算案について詳細に説明した。その中で、全体の一般会計当初予算は272億9,600万円、特別会計は102億9,356万円、さらに公営企業会計が50億3,923万円であり、前年よりもそれぞれ増加している。このような予算の根本的な増加の理由について、黒田市長は、「人口減少や物価高騰の影響が依然として継続しているが、持続可能で健全な財政運営を行う必要がある」と指摘した。
予算に関しては、主要施策として「きずなをつなぐプロジェクト」や「しごとをひろげるプロジェクト」、そして「ひとをそだてるプロジェクト」の3つを挙げ、それぞれの施策が地域住民の生活向上にどう寄与するかを説明した。特に、地域の特色を生かした観光施策や地域資源を元にした商業振興策に力を入れる姿勢が見受けられた。
また、会期中に上程された議案では、令和6年度の平戸市交通船事業に関する予算が主要な話題となり、黒田市長は「安全で便利な交通インフラの提供を通じて地域の魚市場の活性化を図る」と強調。特に、離島航路の維持と運営効率の改善が具体的な課題として取り上げられた。
さらに、健康寿命を延ばすための施策も強く推進される予定で、市民の健康診査やがん検診の推進策が提案された。市長は、「住民が健康で長生きする社会の実現に全力を尽くす」との想いを述べた。
議会における質疑では金銭的な支出に関する透明性や、市民の視点から見た施策内容についても意見が飛び交った。議員たちは、実効性のある政策の実施や、市民との対話を重視するよう求めた。市長は、「市民に対してオープンな姿勢を持ち、これからもフィードバックを得ていく」と答弁した。
今回は、平戸市の施策の未来に向けた重要なステップが確認された会議となった。市長は、全会一致で予算案が承認されることを期待しており、さらなる議論と調整が次回以降の会議で行われるだろう。