令和6年6月の定例会では、平戸市における観光資源とそれに関連する施策が多くの議員から議題に上がった。
松尾実議員は、平戸出身の大相撲の平戸海関の活躍を取り上げ、地方の活性化と相乗効果を図る行政措置に言及した。議員は、平戸海関の業績を記念するイベントや、スポーツ観光大使の任命を提案することで、地域に新たな観光資源と活気をもたらす可能性があると強調した。これに対し、市長は既に地元の特産品を利用した取り組みや、観光スポーツ大使任命の検討を進めていると述べる。
また、消防長への質問もあり、消防団組織の再編とその必要性が議論された。岩田英治消防長は、地域の消防力の強化を目指して組織の見直しに取り組むと説明。加えて、消防団員の定数や出動区域についても検討を進める方針を示した。
食品ロス問題についても多くの言及があり、平松貫治市民生活部長は市内の状況を説明した。特に、年間約1,000トンの食品ロスが発生していると指摘し、フードバンクとの連携の重要性を強調。子ども食堂の開設が地域支援にもつながると述べ、市としての支援策を検討する意向を示した。
また、ひらど温泉の活用についても具体的な意見が交わされた。松口茂生議員は、湯の恵みを生かした商品開発や、観光資源としての足湯の設置を提案し、観光客誘致の一部として特に力を入れるよう求めた。温泉に関連するイベントや情報発信の強化により、認知度を上げることが提案された。
議論の中で、平戸市は観光資源の統合的な見せ方や住民参加による観光の発展を目指す姿勢がうかがえた。このようなアプローチにより、地域の資源を最大限に生かし、より多くの方々に平戸を訪れてもらうための土台が築かれることであろう。