令和5年3月6日、佐世保市にて行われた定例会議において、さまざまな重要なテーマが議論された。
今回の会議では特に「農福連携」に関する議論が多く見られた。公明党の宮島武雄議員は、農福連携の取り組みの重要性について詳しい説明を行った。農福連携は、農業と福祉を結びつけ、障がい者の方々が農業に従事することで彼らの自信や生きがいを向上させることが目的である。議員は、国が3,000の新たな農福連携推進主体の創出を目指していることも指摘し、これが農業分野の担い手不足解消につながる可能性があると強調した。
実際、農林水産部長の高増剛氏は、農業従事者の減少と高齢化が進む中での農福連携の現状を説明した。具体的には、本市の農業従事者数が15年間で48%減少し、その状況下で、障がい者の雇用促進が課題となっている。これに対し、障がい者就労施設への農作業委託の増加などが進められている状況が報告された。県北地域雇用労力支援協議会が、障がい者就労施設との連携を図り労働力確保に努めていることも紹介された。
また、周産期医療体制についても議論が重ねられた。特に、高齢者の母体医療に対する関心が高まる中、佐世保市における周産期医療の現状や利用状況が問いかけられた。市民の出産へのニーズに応えられるよう、さらなる医療体制の充実が求められていることが伺えた。
さらには、公共交通政策に関する議論も白熱した。運転士不足により西肥バスが減便を余儀なくされる事態が伝えられ、市民生活に与える影響が懸念された。議員からは、公共交通機関の連携による利便性向上や、運行本数の適正化を進める必要性が指摘された。特に交通系ICカードの導入に関する要望が強い中で、議員は今後の市の取組について質問を投げかけた。
さらに相浦地区のまちづくりに関する議論も行われた。すでに陸上自衛隊水陸機動団が駐屯している地区として、その地域の発展と生活環境の改善に向けた具体的な取り組みが報告され、引き続き市民の生活向上に寄与していくことが求められた。