令和5年9月の定例会議において、佐世保市の財源の適切な配分や市有財産の活用についてなど、重要なアジェンダが議論された。
最初に、財源の配分について市の財務部長が言及した。
「政策実現には、財源の適切な管理が求められています」と強調。市長が提唱する99の政策の実現に向けて、マネジメントの重要性や予算配分の工夫を図っていることを示した。
続けて、市有財産の管理についても議論が展開された。特に具体的には、公共施設の再編計画に基づく遊休財産の利活用についてである。「方針は制定されたが、実績として289件の売却を行い13億円を超える収益を挙げた」との報告があり、今後も引き続き資産の活用に努める姿勢が示された。
次に、医療政策に関する議論では、HPVワクチンの接種状況が問われた。保健福祉部長は「接種勧奨を再開したが、接種率はまだ低い」と述べ、さらなる周知と普及を図る必要があることを強調した。
さらに、母子保健の推進に関しても意見が交わされ、特に「産前産後におけるサポートが重要」との意見が多く挙がった。市はこれに対し、支援内容の拡充を目指す考えを示した。
また、福島処理水の放出により水産業への影響が懸念されている。市の水産部長は「中国への輸出停止で影響が出ているが、新たな市場を開拓していく所存です」と述べ、国や県と連携する意向を示した。
松浦鉄道に関しては、経営の厳しさが議題に上がり、自治体が連携して支援策を講じる必要性が語られた。「松浦鉄道の将来が安定的に維持されるよう、協働して取り組んでいく必要があります」と市長が強調した。
最後に、市内における視力低下の問題も議論された。教育長は「近年、子どもたちの視力低下が大きな問題となっており、啓発活動を強化します」との考えを示し、学校現場での適切な指導が必要であると認識を示した。
今回の定例会では、地域の課題に対する具体的な取組が話し合われ、市としての方針が示された。今後の進展が期待される。