令和2年7月30日に行われた佐世保市議会臨時会は、特に新型コロナウイルス感染症への対応を中心に進行した。
市長の朝長則男氏が開会の挨拶の中で、新型コロナウイルスに対する市の対応状況を報告。市長は、「感染拡大のリスクを踏まえ、医療体制の強化や感染症対策を優先して取り組んでいる」と述べた。
今回の臨時会では、令和2年度一般会計補正予算に関する議案が主要な議題として上程され、具体的には第104号議案と第18号報告が議論された。特に第104号議案は、新型コロナウイルス感染症の影響で、市の経済や市民生活への支援策が盛り込まれた5600万円の予算が計上されており、観光復活プログラムの一環として「みなと街SASEBO旅わくわくキャンペーン」を実施する意向が示された。
また、報告では、豪雨災害に対する緊急の補正が必要であることが説明された。具体的には、6月25日に大雨によって被災した土木施設の復旧に向け、災害復旧に関する費用として2億280万円が計上されることが承認された。
議論では、議員からの質問に対し、保健福祉部長の野村成人氏が医療体制について「入院患者数は十分に対応できている」との見通しを示す一方、市民へ感染症に関する情報発信の重要性も強調された。市長は、今後も感染拡大が懸念される中、市民全体に感染症対策の継続を呼びかける姿勢を明らかにした。
さらに、議会での審査報告において、各委員会から提出された意見を基に、原案は全会一致で可決され、特に観光復活策や農水産物消費拡大キャンペーンなど、地域経済を支えるための施策が評価された。市長は「市民の皆様には感染防止を心掛けつつ、新たな日常の実現に向けた支援に努めたい」と述べた。
この日の臨時会は、市の未来に向けた重要な決定がなされた場となり、市民の生活がより良くなることへの期待が寄せられている。