令和5年12月11日に行われた佐世保市の定例会では、地域核にふさわしいまちづくりや防災対策について重要な議論が交わされました。
議会では、市民クラブの小野原茂議員が地域核としての防災機能を強化するため等の質問を行い、災害対策義務を強化していくべきとの主張が見受けられました。小野原議員は、その中でも特に、相浦地区が水害常襲地帯であることを強調し、強固な水害対策が必要であると訴えました。具体的には、日野川周辺の改修工事など、行政の積極的な対策を評価しつつ、さらなる整備の必要性を指摘しました。
また、相浦地区の公共施設の整備についても言及され、老朽化した相浦消防署や相浦児童センターの現状への懸念が示されました。これらの施設の耐震性や機能が今後の防災拠点としての役割を果たすために、しっかりとした調査や見直しが必要であるという意見が出されました。
この議論に対して、宮島市長は側面からの意見として、地域住民の防災意識の向上が重要であると共に、日々の生活の中での地域防災力構築に向けた啓発活動を進める考えを示しました。災害発生時の適切な避難行動を促すためには、行政と地域住民が協力し合い、防災に対する認識を深めていくことが求められます。
さらに、環境保護の観点から地域猫の取組についても話題に上りました。市民からの相談が相次いでおり、動物愛護センターへの支援が求められる中で、不妊去勢手術助成制度の充実が必要だとの指摘もされました。特定の地域での猫の繁殖問題解決に向けて、計画的な施策が求められています。
小野原議員は、地域住民からの声を受け、地域密着型の対策が必要であり、佐世保市特有の防災体制の強化を目指すことが重要であると詰め寄りました。環境や地域の特性を生かしたまちづくりは、住民の安全を確保し、次世代にバトンタッチする重要な課題として位置付けられています。加えて、市長からも地域の特性を最大限に生かした取り組みとして、その重要性が再確認されました。
このように、市民、議員、そして行政が一体となって進める地域核の強化の取り組みは、単なる防災機能の強化に留まらず、交流人口の増加や観光資源としての価値創造にもつながることが期待されます。